呼吸サポートチームにより良好な呼吸ケアを得た福山型先天性筋ジストロフィー患者の1例

  • 早野 大輔
    日本赤十字社医療センター 呼吸サポートチーム
  • 林 宗博
    日本赤十字社医療センター 呼吸サポートチーム
  • 刀祢 麻里
    日本赤十字社医療センター 呼吸サポートチーム
  • 齋藤 豊
    日本赤十字社医療センター 呼吸サポートチーム

書誌事項

タイトル別名
  • A Patient with Fukuyama Congenital Muscular Dystrophy Who Received Good Respiratory Care from a Respiratory Support Team

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説明

<p>呼吸サポートチーム (RST) が介入することにより良好に呼吸ケアされた福山型先天性筋ジストロフィー患者の1例を経験したので報告する。</p><p>16歳, 男性。呼吸苦を訴えた後, 心肺停止となり緊急搬送された。蘇生により心拍再開し体温管理療法が実施された。心肺停止の原因は福山型先天性筋ジストロフィーによる呼吸筋の筋力低下と肺炎による呼吸不全と考えられた。気管切開術を施行後に一般病棟に転棟した。病棟では呼吸ケアをRSTが積極的にサポートした。</p><p>福山型筋ジストロフィーは骨格筋障害に伴う運動機能障害を主症状とした遺伝性筋疾患である。進行とともに四肢関節拘縮や脊柱や胸郭の強い変形, 呼吸筋力低下をきたし呼吸機能に障害を生じる。一般病棟においては人工呼吸器を日常的に扱っておらず, 重症呼吸不全患者の管理が困難であった。RSTが介入することにより, 医療従事者の不安が解消され, 安全かつ適切な呼吸ケアを実現することができると考えられた。</p>

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