09方-25-口-36 フィギュアスケートの採点におけるジャッジ匿名性の有無による影響
説明
<p> フィギュアスケートはジャッジによる主観的評価が伴う競技である。そのため、ジャッジの買収疑惑や自国選手に不当に高い点を与えているという指摘がしばしば問題となる。事実、2002年ソルトレークシティ五輪ではフランス人ジャッジがロシアと取引をして不正な採点をしたと証言し、ペア競技で1位のロシアだけでなく2位のカナダにも金メダルを与える事件に発展した。この事件は“絶対評価での採点”と“ジャッジの匿名性”というルール改正につながった。しかし、絶対評価によって点数に対するジャッジの裁量が大きくなったにもかかわらず、匿名であるために特定選手へ恣意的な採点をしやすいという弊害もあり、2016年度以降は採点の絶対評価を維持したままジャッジの匿名性を撤廃した。本研究では、2004年度から2015年度までの「ジャッジ匿名時代」と2016年度改正以降の「匿名ジャッジ廃止時代」を比較し、チャンピオンシップ試合での各選手への評価のばらつきを検討した。スミルノフ=グラブス検定により外れ値を検索し、ジャッジ間の適合度の検定を行った結果、2016年度以降では以前と比べて評価の分散が小さいことが示された。</p>
収録刊行物
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- 日本体育学会大会予稿集
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日本体育学会大会予稿集 69 (0), 205_3-205_3, 2018
一般社団法人 日本体育学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390845713042914944
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- NII論文ID
- 130007581478
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- ISSN
- 24241946
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可