男女の肌の色に対する言語表現  ─明るさ,色み,美しさの評価から捉える日本人若年女性の肌色観─

  • 山田 雅子
    埼玉女子短期大学 国際コミュニケーション学科

書誌事項

タイトル別名
  • <b>Gender concepts with regard to skin colour: Young Japanese women’s wording for skin lightness and hue and their relation with perceptions of beauty </b>
  • 男女の肌の色に対する言語表現  : 明るさ,色み,美しさの評価から捉える日本人若年女性の肌色観
  • ダンジョ ノ ハダ ノ イロ ニ タイスル ゲンゴ ヒョウゲン : アカルサ,イロミ,ウツクシサ ノ ヒョウカ カラ トラエル ニホンジン ジャクネン ジョセイ ノ ハダイロカン

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説明

<p> 日本人女子学生による肌の色の言語的表現を探った調査では,男性の方が女性よりも色黒,女性の方が男性よりも色白と表現される傾向が捉えられている(山田, 2017).だが,色みについては不明瞭なままであった.</p><p> 調査方法に若干の変更を加え,97名の日本人女子学生を対象として新規に調査した結果,男性の方が女性(回答者自身を含む)よりも色黒で黄み寄り,女性(同)の方が男性よりも色白で赤み寄りといった意識が持たれていることが判明した.また,当該傾向は現実に対する評価よりも理想において顕著となることが捉えられた.</p><p> 更に,肌の色の明るさに関する言語表現の選択パタンには両調査で共通する部分が多分に見られ,日本人女子学生というほぼ同質の対象者ならば一定の反応パタンが安定的に存在することが推察された.同時に,こうした肌の色に対する選択パタンによって,人物の美的評価における肌の要素(色白肌,肌のきめ細かさ)の重視特性が異なる傾向も確認された.</p>

収録刊行物

  • 日本色彩学会誌

    日本色彩学会誌 43 (1), 3-, 2019-01-01

    一般社団法人 日本色彩学会

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