失調性歩行をきたした傍脊柱起立筋膿瘍の一例

DOI
  • 荒井 翔也
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  • 石上 雄一郎
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  • 小川 敦裕
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  • 菅原 誠太郎
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  • 沼田 賢治
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  • 中島 義之
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  • 本間 洋輔
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  • 溝辺 倫子
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  • 高橋 仁
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  • 井上 哲也
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  • 舩越 拓
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of paravertebral abscess presented with ataxic gait

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抄録

<p>症例は47歳男性, 体幹が右に傾く失調性歩行を主訴に来院した。小脳疾患などの頭蓋内病変が疑われたため頭部CT及び頭部MRI施行するも明らかな頭蓋内病変は認めなかった。右背部に手拳大の皮下腫瘤を認め, 体表超音波検査を施行すると皮膚直下にエコーフリースペースを認めた。腰部皮下膿瘍と診断, 切開排膿術及び抗菌薬治療を行うと失調性歩行は改善した。後日, 造影CTを施行すると, 右腰腸肋筋外周から腰方形筋背側に及ぶ膿瘍形成を認め, 最終的に傍脊柱起立筋膿瘍の診断に至った。脊柱起立筋は, 腸肋筋, 最長筋, 棘筋から構成され, 片側のみが動くと側屈, 回旋する。本症例では, 膿瘍周囲の脊柱起立筋へ炎症が波及し, その結果として右のみの脊柱起立筋が収縮し, 右に傾き失調性歩行となったと推測された。</p>

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