媒介的労働市場プログラム( ILM)に対するイギリス政府のアンビバレンス――イギリス下院議会特別委員会における議論を中心に――

書誌事項

タイトル別名
  • The UK Government’s Ambivalence toward the ‘Intermediate Labour Market’ Programme ――Focus on the House of Commons Select Committee’s Reports in the UK――
  • バイカイテキ ロウドウ シジョウ プログラム(ILM)ニ タイスル イギリス セイフ ノ アンビバレンス : イギリス カイン ギカイ トクベツ イインカイ ニ オケル ギロン オ チュウシン ニ

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抄録

<p>イギリスの媒介的労働市場プログラム(ILM)はほかの就労支援策と比べて,プログラム終了後の就職率や職場での定着率は高いとされている.しかしILMはニューディールにおいてどのように位置づけられ,どのように変遷したのかについて,これまで考察は行われていない.この問題の解決のために,イギリスの下院議会が有益な一次資料を豊富に提供している.ニューディールの開始時には,ニューディールにILMが取り込まれる仕組みは,備えられていた.しかしニューディールの進展とともに,イギリス政府はILMのデマンドサイドである雇用創出面をリスクと捉えるようになった.早くも1999年には,政府はILMに対してアンビバレントな態度を取り始めたと指摘されている.その後,景気の回復に伴い政府のILMへの関心は低下していった.日本においてもILM型の就労支援策の取り入れを検討する際,イギリスのILMの経験から学ぶことは多い.</p>

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 57 (4), 109-120, 2017-02-28

    一般社団法人 日本社会福祉学会

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