『うつほ物語』における乳母への忌避

書誌事項

タイトル別名
  • Nakatada's Distrust of a Wet Nurse in <i>Utsuho-monogatari</i>: A Prejudice against Wet-Nursing Acquired in His Early Childhood
  • 『うつほ物語』における乳母への忌避 : 仲忠の幼時体験と関連して
  • 『 ウツ ホモノガタリ 』 ニ オケル ウバ エ ノ キヒ : ナカ チュウ ノ ヨウジ タイケン ト カンレン シテ
  • ――仲忠の幼時体験と関連して――

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抄録

<p>古代文学は、授乳を常に甘美なものと捉えるわけではない。そうした傾向の一つに、乳母への忌避感を示す『うつほ物語』の仲忠があげられる。仲忠の娘・いぬ宮には史上の冷泉天皇に並ぶ高い出自の乳母がつけられるが、仲忠はその乳母に信頼感を抱かない。その背景には、仲忠自身乳母の世話を受けず、授乳を苦しいものと捉えた、伝奇的な幼時体験の影響が考えられる。仲忠幼時の伝奇性は、仲忠の子育てにおいて再び表出すると考える。</p>

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 63 (2), 1-11, 2014-02-10

    日本文学協会

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