PET/CTを用いた放射線治療計画の基礎的研究

書誌事項

タイトル別名
  • Phantom Study of Radiotherapy Planning Using PET/CT
  • PET/CTを用いた放射線治療計画の基礎的研究 : 不均一腫瘍モデルでのGTVの輪郭描出
  • PET/CT オ モチイタ ホウシャセン チリョウ ケイカク ノ キソテキ ケンキュウ : フキンイツ シュヨウ モデル デ ノ GTV ノ リンカク ビョウシュツ
  • 不均一腫瘍モデルでのGTVの輪郭描出
  • Delineation of Gross Tumor Volume of Inhomogeneous Tumor Models

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抄録

[目的] 我々は、PET-CTを用いてTarget Volumeの自動輪郭描出について研究を行っているが、SUV値を利用した方法では、幾つか問題がある。今回、18FDGが不均一に分布した場合の輪郭描出について、基礎的な研究を行ったので報告する。[方法] 18FDGが不均一に分布している単純モデルを作成し、検討を行った。臨床で比較的よく経験する腫瘍のモデルとして1. 腫瘍に見立てた球(腫瘤球)の中央に18FDGが集積しない層(壊死層)が存在する場合。2. 18FDGの濃度分布が、球内で偏在する場合について、それぞれの層の厚さや18FDGの濃度を変化させて、SUV値の変化とTarget Volumeの輪郭の変化について検討を行った。輪郭描出は、それぞれの球のサイズが判っているため、そのサイズと一致するthreshold値(SUV maxの%値)を求めた。[結果] 1. 球の中央に壊死層が存在する場合、壊死層が大きく成り18FDGの取り込まれる領域が縮小されると、SUV値は過小評価された。また、輪郭抽出では、壊死層の大小に拘わらず、SUV maxの30%から50%の範囲のSUV値(threshold値)を用いることで腫瘤球サイズと良く一致した。2. 18FDGの濃度分布が、球内で偏在する場合、輪郭が歪曲し、実際の腫瘤球サイズ及び形状と異なる結果を示した。[結論] 18FDGが不均一に分布したファントムモデルを作成した。球の中央に壊死層がある場合18FDGの取り込まれる領域が縮小されるとSUV値が過小評価される傾向にあった。また、輪郭抽出では、外層の18FDG濃度が高い場合、SUV maxの30%から50%の範囲のSUV値(threshold値)を用いることで正確な輪郭抽出が可能であった。しかし、18FDGの濃度分布が偏在する場合は、注意を要することが判った。

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