2016年・2017年休眠期のセシウム137・133濃度:コナラ萌芽枝における変化

DOI
  • 金指 努
    (国研)森林機構 森林総合研究所立地環境研究領域
  • 三浦 覚
    (国研)森林機構 森林総合研究所震災復興・放射性物質研究拠点
  • 平井 敬三
    (国研)森林機構 森林総合研究所立地環境研究領域
  • 長倉 淳子
    (国研)森林機構 森林総合研究所立地環境研究領域
  • 伊東 宏樹
    (国研)森林機構 森林総合研究所北海道支所

書誌事項

タイトル別名
  • One year variations of <sup>137</sup>Cs and <sup>133</sup>Cs concentrations in coppice shoots of <i>Quercus serrata</i> from 2016 to 2017

抄録

<p>森林に沈着した放射性セシウム(Cs)汚染により、福島県およびその隣接県では、シイタケ原木のCs濃度が指標値を超える地域がある。汚染木を伐採し、萌芽更新を促せば、表面沈着による汚染の無い原木の生産が期待されるが、成長に伴うCs濃度変化、及び原木収穫時期におけるCs濃度予測については不明な点が多い。また、先行研究では、植物体中のCs-137と非放射性のCs-133には相関が認められており、事故前から樹体内に存在するCs-133を用いた、Cs-137濃度の将来予測が期待される。以上より、コナラ萌芽枝中の、樹齢によるCs-137濃度の年変化およびCs-133濃度との関係を明らかにするために、2016年と2017年の休眠期(12月~翌年3月)に福島県田村市都路町の計34サイトでコナラ萌芽枝(0-5年生)の当年成長枝を採取し、Cs-137・133濃度を測定して年変化を明らかにした。1年経過後、Cs-137濃度は、0年生の萌芽枝でほぼ半減し、1-4年生では前年比10~20%減少した。5年生の萌芽枝では、さらに小さい変化であった。Cs-137濃度の年変化は、樹齢によって異なることが明らかになり、今後もモニタリングが必要である。また、Cs-137濃度の年変化とCs-133の年変化は類似する傾向を示した。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845713065795456
  • NII論文ID
    130007645356
  • DOI
    10.11519/jfsc.130.0_373
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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