長野県菅平高原におけるエゾハルゼミの生活史特性および遺伝構造の評価

  • 湯本 景将
    筑波大学生命環境学群生物学類 筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所
  • 神戸 崇
    北海道大学大学院農学研究院
  • 加藤 朱音
    筑波大学生命環境学群生物学類 筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所
  • 山川 宇宙
    筑波大学生命環境科学研究科生物科学専攻
  • 今井 亮介
    筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所
  • 齊藤 陽子
    東京大学大学院農学生命科学研究科生圏システム学専攻森圏管理学研究室
  • 津田 吉晃
    筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所

書誌事項

タイトル別名
  • Life history traits and genetic structure of <i>Terpnosia</i> <i>nigricosta</i> in Sugadaira highland, Japan

説明

<p> 森林生態系に対する温暖化影響予測の先行研究の多くは樹木を対象としており、樹木と深い関係にある森林性昆虫に着目した研究はほとんどない。しかし、森林生態系全体の過去から将来までの分布変遷および気候変動への適応を評価するためには、そこに生息する様々な生物種の集団動態を考慮する必要がある。特に、森林生態系の中で重要なニッチを占める森林性昆虫とその宿主(樹木)との関係を把握することは必須であると考えられる。そこで、本研究では森林性昆虫であり、樹木に強く依存して成長を行うセミの1種であるセミ科ハルゼミ属エゾハルゼミ(Terpnosia nigricosta)に着目した。エゾハルゼミの生活史特性および遺伝構造を評価するために、筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所内で5月から7月にかけて出現パターンを調査し、また抜け殻を採取した。そして抜け殻からのDNA抽出およびPCR増幅法を確立し、マイクロサテライト遺伝子型データから、エゾハルゼミの遺伝的多様性を調査週ごと、抜け殻のついていた樹木ごとに比較し、さらに他地域集団との遺伝的分化についても調べた。これらからエゾハルゼミと樹木の関係性について考察する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845713066424192
  • NII論文ID
    130007645541
  • DOI
    10.11519/jfsc.130.0_423
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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