コンパクトMRIを用いた樹幹内水分布の非破壊的観察手法の多樹種への適用

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タイトル別名
  • Application of non-destructive observation of stem water distribution for various tree species using compact MRI

抄録

<p>コンパクトMRIは樹幹内の水分布を非破壊的に可視化する技術であるが、未だ適用事例が限られている。本研究では、様々な樹種を対象にコンパクトMRIを用いて樹幹内水分布の可視化を試みた。また、各樹種の樹幹の組織構造特性がMR画像の輝度情報であるシグナル値に与える影響を明らかにすることを目的とした。 材料として、計20樹種(13科14属)のポット苗を用いた。MR画像は、コンパクトMRIを用いて樹幹より得た。撮像条件(繰り返し時間、エコー時間、積算回数)は樹種間で統一した。樹幹のMR画像を取得した後、撮像部位を採取し、樹皮を含む樹幹全体および材の密度と含水率を測定した。また同部位の木口面切片の光学顕微鏡画像から樹皮、形成層、木部、髄等の構成比といった解剖学的特性を測定した。 その結果、全ての樹種において、MRIで樹幹内水分布に基づいて樹皮、形成層帯、木部および髄が明瞭に区分でき、MRIで樹幹内水分布の可視化が可能であることがわかった。シグナル値は、樹種によって様々であり(0.6(トチノキ)~3.0(ヒノキ))、樹幹や材の密度よりも含水率がシグナル値をより反映していた。今後は樹幹の解剖学的特性との関係を評価する予定である。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845713066439040
  • NII論文ID
    130007645676
  • DOI
    10.11519/jfsc.130.0_605
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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