落葉広葉樹環孔材における孔圏道管の形成過程
書誌事項
- タイトル別名
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- The formation of earlywood vessels in deciduous ring-porous hardwood trees
抄録
<p> 落葉広葉樹環孔材は、当年に形成された孔圏道管が主な通水経路であるが、その年の秋から冬にキャビテーションを起こし通水機能を失う。従って、毎年春に孔圏道管が形成されることは環孔材の成長に必要不可欠である。本研究では、春先の孔圏道管の形成過程と葉のフェノロジーとの関連性を解明することを目的とした。コナラの成木を用いて、地上高別に孔圏道管の形成過程を光学顕微鏡を用いて解析し、葉のフェノロジーと比較した。その結果、開芽前に、すでに樹幹全体で孔圏道管の形成が開始していた。開芽時には、せん孔が形成された孔圏道管が樹幹の上部では認められたが、同一樹幹の中部および下部では認められなかった。また、低温走査電子顕微鏡を用いて苗木樹幹の水分布を細胞レベルで観察したところ、芽の伸長時に樹幹上部においてのみ当年孔圏道管の内腔が水で満たされていた。この時、観察したすべての高さにおいて前年孔圏外道管は水で満たされており通水可能なネットワークが存在していた。従って、コナラにおいて開芽時には通水可能な当年孔圏道管ネットワークは樹幹全体で完成しておらず、前年孔圏外部のネットワークを通した通水が開芽に寄与しているといえる。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 125-, 2019-05-27
日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390845713067552896
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- NII論文ID
- 130007645197
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可