乳児期早期摂取開始による食物アレルギー発症予防

書誌事項

タイトル別名
  • Early introduction of solid foods and prevention of food allergies

この論文をさがす

説明

<p> 食物アレルギーの発症予防法として, 乳児期早期摂取開始が推奨されるようになった. これは, 食物の摂取は経腸管感作ではなく, おもに経口免疫寛容をもたらすことがわかってきたためである. 2015年以降のランダム化比較試験, メタアナリシスから, 早期摂取開始によりピーナッツ, 鶏卵アレルギーの発症が予防できることが明らかにされた. それをもとに, 各国のガイドラインや提言で, それぞれ差異はあるものの早期摂取開始が推奨されている. ただし, 実際に早期摂取を開始する上で, 即時型アレルギー反応の誘発に配慮する必要がある. 日豪英, アジアからの提言で鶏卵アレルギー発症予防の関連部分では, 有害事象を減らすために 「加熱卵」 を 「少量から」 摂取するように推奨している. しかし, 早期摂取推奨の対象者, 対象食品, 開始時期, 開始量, スクリーニングの要否などは一定しておらず, 今後の検討課題である. 本稿ではそれら歴史的変遷と, 今後の課題について概観する.</p>

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (28)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ