平成27年9月鬼怒川流域における洪水流・氾濫流の一体解析に基づく水害リスク軽減策に関する研究

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タイトル別名
  • ON FLOOD RISK REDUCTION BY INTEGRATING ANALYSIS OF FLOOD FLOW AND INUNDATION IN THE KINU RIVER DURING 2015 LARGE FLOOD

抄録

水害リスク軽減に向けた危機管理対策を検討するためには，河川からの氾濫流量ハイドログラフを適切に見積もること，実際に生じた大規模氾濫の実測データに基づく氾濫水の挙動が氾濫計算によってどの程度再現可能であるのかを明らかにすることが求められる．本論文では，鬼怒川平成27年9月洪水を対象に，観測水面形情報に基づいた洪水流と氾濫流の一体解析により得られた溢水及び堤防決壊による氾濫流量ハイドログラフを用いて氾濫計算を実施し，痕跡調査結果，防犯カメラ映像から得られた浸水到達時間情報を基に氾濫計算の有効性を検証した．更に，決壊箇所付近の家屋被害，内水河川や道路盛土と氾濫流挙動の関係，安全避難のためのリードタイムを検討し，今後の水害リスク軽減策に必要な課題を提示した．

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