悪性リンパ腫および急性前骨髄性白血病の寛解数年後に発生した多発性汗孔腫の 1例
書誌事項
- タイトル別名
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- Development of Multiple Poromas Years after Remission from Malignant Lymphoma and Acute Promyelocytic Leukemia : A Case Report
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説明
<p>80歳代,女性。20年前に非ホジキンリンパ腫に対して化学療法を受け,その後寛解していた。さらに14年前,急性前骨髄性白血病を発症し all-trans retinoic acid(ATRA)内服と化学療法を受けた。 10年前に左足底に紅色の皮膚結節が生じ,当科で切除したところ汗孔腫であった。 3 年前に左下腿に紅色の皮膚結節を自覚し経過をみていたが,他肢にも増加してきたため再度当科へ紹介となった。 顔,四肢に 3mm∼10 mm の紅色でドーム状の皮膚結節を 6 ヶ所認めた。切除生検を施行したところ, 6 ヶ所すべての皮膚結節は病理組織学的に汗孔腫と診断した。汗孔腫の多発例は比較的稀であり,文献報告は24例が確認できた。2000年以降は造血器悪性腫瘍の治療後に生じた報告が増えている。多発性汗孔腫の発生のメカニズムとして造血器腫瘍治療にともなった血管内の腫瘍細胞の大量死滅によるリン酸カルシウムの表皮内汗管への沈着を推測した。 (皮膚の科学,17 : 250-254, 2018)</p>
収録刊行物
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- 皮膚の科学
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皮膚の科学 17 (5), 250-254, 2018
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390845713074137984
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- NII論文ID
- 130007628054
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- ISSN
- 18839614
- 13471813
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可