P-166 等速性膝伸展筋力とインピーダンス法を用いた筋肉量の関係性について

  • 田中 太一
    国立病院機構 甲府病院 リハビリテーション科
  • 朝日 達也
    国立病院機構 甲府病院 リハビリテーション科
  • 吉井 諒
    国立病院機構 甲府病院 リハビリテーション科

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説明

<p>【目的】</p><p>前十字靭帯再建術は術後に膝周囲の著明な筋萎縮が生じ、スポーツ復帰に向けて重大な問題になる。当院でも術後6、9 ヶ月にbiodex による等速性筋力測定を行い復帰の指標としている。しかし、再建靭帯へのストレスから術後6 ヶ月までは等速性筋力測定は行えず筋力の客観的指標が得られない。以前、術後6 ヶ月目の等速性膝筋力とInbody 測定による筋肉量に相関があると他学会にて報告した結果をもとに、今回術後6 ヶ月までの筋肉量の推移を追い、等速性筋力測定と関連があるか検討した。</p><p>【方法】</p><p>平成27 年2 月~平成28 年10 月に当院にて自家半腱様筋および薄筋腱を用いて前十字靭帯再建術を施行、術後リハビリを当院にて継続し術後6 ヶ月を迎えた39 名(男15 名女24 名26.3 ± 11.9 歳)と術後9 ヶ月を迎えた28 名(男11 名女17 名28.9 ± 12.8 歳)を対象とし、膝伸展筋力患健比の高い群、低い群の2 群を中央値で分けた。膝伸展筋力はbiodex system4 を用いて60deg/sec にて測定し,患健側比(%)を評価値とした。筋肉量はインピーダンス法(Inbody370)を用いて術前、術後1,2,3,6 ヶ月の患側下肢筋肉量を測定し、術前の値を100%とし変化率(%)を評価値とした。また、対象者に十分な説明を行い同意を得た。</p><p>【結果】</p><p>インピーダンス法による患側下肢筋肉量変化率(術後1,2,3,6 ヶ月)は6 ヶ月時点で分けた2 群間においては高い群(99.2、</p><p>101.3、102.5、102.2%)低い群(97.3、99.9、99.8、99.1%)となり術後1,2 ヶ月では有意差を示さなかったが、術後3,6 ヶ月で高い群が有意に高値を示した。また、9 ヶ月時点で分けた2 群間においては有意差を示さなかった。</p><p>【考察】</p><p>今回、6 ヶ月時点で分けた2 群間において術後3、6 ヶ月で高い群が有意に高値を示した。そのためインピーダンス法による患側下肢筋肉量変化率は6 ヶ月までの筋力回復過程の指標になると考えられる。今後は症例数を増やし性別、年齢、活動度で分け検討していきたい。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845713075302016
  • NII論文ID
    130007623601
  • DOI
    10.14901/ptkanbloc.36.0_266
  • ISSN
    2187123X
    09169946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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