嚥下障害診療の現状について

書誌事項

タイトル別名
  • Current State of Dysphagia Treatment: Survey Results by The Osaka ENT Association
  • 嚥下障害診療の現状について : 大阪府耳鼻咽喉科医会アンケート調査より
  • エンカ ショウガイ シンリョウ ノ ゲンジョウ ニ ツイテ : オオサカフ ジビ インコウカイカイ アンケート チョウサ ヨリ
  • ─大阪府耳鼻咽喉科医会アンケート調査より─

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抄録

<p>大阪府の嚥下障害診療の現状を理解するために実態調査のアンケートを行った。結果から現状の課題があげられた。①VEおよびスコア化の普及:VEの実施率は開業医22%で低く,スコア化は勤務医57%,開業医14%でまだ不十分といえる。そのため積極的な啓発活動が必要である。②STの協働:所属STがいる開業医は1%で,STによる嚥下指導は困難な状況である。しかし訪問看護ステーションのSTとの連携など地域全体をチームとして捉え,嚥下障害治療に取り組める体制を構築することが大切である。③情報提供:地域内で嚥下評価を行っている科が「ない」「わからない」の回答が過半数をこえており,評価ができる施設がわかりにくい。嚥下障害はさまざまな疾患によって起こる機能障害であり,どの施設がどのような嚥下障害診療を行っているかの情報は,患者受診,他科,さらにSTとの連携のためにも提供するべきである。そのため積極的に情報提供の活動が求められる。④在宅医療への参加,推進:在宅医療が推進されているが,勤務医は行っておらず,開業医も5.2%しか往診の嚥下機能評価は行っていない。耳鼻咽喉科医は在宅診療に積極的に参加すべきである。</p>

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