わが国における低所得者の定義をめぐって ~市町村民税非課税者等という基準の妥当性~

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  • The Definition of People with Low Income in Japan:- Validity of the Criteria of "Persons Exempt from Municipal Taxes"-
  • ワガクニ ニ オケル テイショトクシャ ノ テイギ オ メグッテ シチョウソンミンゼイ ヒカゼイシャ トウ ト イウ キジュン ノ ダトウセイ

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抄録

貧困はいつの時代でも,どこの国でもみられる.わが国での貧困が,とりわけ注目を集めたのは戦後の混乱期である.その後の高度経済成長の過程で貧困は解消したとされ,話題にならなくなったが,バブル崩壊後の1990年代後半,貧困層の増加と所得格差の拡大がみられるとして,改めて低所得者問題が取り上げられた.貧困や低所得というものは相対的であるが故,その概念や定義は一様ではない.そうした中で厚生労働省は,低所得者の定義として税制上の「市町村民税非課税者等」を示しており,この行政基準が厚生行政上の諸施策の適用基準に用いられ,事実上,今日の低所得者対策を左右している.

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