フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病患者における繰り返すSweet症候群

書誌事項

タイトル別名
  • Recurring Sweet syndrome in a patient with Philadelphia chromosome-positive acute lymphoblastic leukemia
  • 症例報告 フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病患者における繰り返すSweet症候群
  • ショウレイ ホウコク フィラデルフィア センショクタイ ヨウセイ キュウセイ リンパセイ ハッケツビョウ カンジャ ニ オケル クリカエス Sweet ショウコウグン

この論文をさがす

抄録

<p>Sweet症候群は,突如発症する有痛性,浮腫性の皮膚病変と好中球増加を伴う稀な炎症性疾患である。造血器疾患では,骨髄系疾患での報告が多くリンパ系疾患での報告に乏しい。今回,我々はフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病患者において造血回復期や重症化に伴いSweet症候群を繰り返した症例を経験したので報告する。症例は72歳男性。寛解導入療法後の造血抑制期にG-CSF製剤を使用し造血回復期に両側手掌と手背に有痛性皮疹が出現,生検にてSweet症候群の診断となった。化学療法中に発症した狭心症に対して施行した心臓カテーテル検査中に冠動脈解離から心肺停止となり集約的治療で救命されたが,その翌日に高度な白血球増加と同時にSweet症候群が再燃した。以後,好中球増加時期にSweet症候群の再燃が認められ,侵襲や高度炎症により生じた内因性G-CSF増加によりSweet症候群が再燃すると考えられた。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 60 (6), 565-569, 2019

    一般社団法人 日本血液学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ