高齢者の要介護状態にみられる関節リウマチの影響~HAQを低値に抑えることが要介護状態の回避につながる~
書誌事項
- タイトル別名
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- Influence of Rheumatoid Arthritis on Long-Term Care Requirements in the Elderly Suppressing Health Assessment Questionnaire score to a low value can reduce the need for long-term care of patients
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説明
<p>目的:高齢関節リウマチ(RA)患者における要介護状態の実態を明らかにし,介護必要度に寄与する因子を検討する.対象と方法:当センター通院中の65歳以上のRA患者712名について,日本の介護保険制度における介護認定の状況を調査した.介護認定にて要介護1~5(A),要支援(B)と認定された2つの患者群と認定を受けていなかった患者群(C)に分類し,罹病期間やDisease Activity Score(DAS)28,Japanese Health Assessment Questionnaire(JHAQ),治療内容に関して比較,検討した.結果:介護認定群(A・B群)の患者数は187名で,認定割合は26.3%であった.等級不明であった4名を除くとA,B,C各群の患者数は103,80,525名であった.年齢,性別,投薬内容やDAS28-ESR,JHAQを独立変数として3群間の比較を行ったところ,JHAQが介護度の悪化に最も寄与していた(OR:5.00,95%信頼区間:3.24-7.97).介護認定の有無は,JHAQスコアのカットオフ値を0.75とすることで感度84.2%,特異度79.6%と良好に予測できることが分かった.結論:RA患者は一般人口と比較し介護認定者の割合が高い傾向にあった.JHAQが介護必要度に最大の寄与をしており,そのスコアにより介護必要度が推定できる.関節リウマチの治療や併発症の予防によりJHAQを0.75未満に抑えることが,要介護状態の回避につながると推定される.</p>
収録刊行物
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- 臨床リウマチ
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臨床リウマチ 31 (1), 15-23, 2019-03-30
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390845713081981824
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- NII論文ID
- 130007672635
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- ISSN
- 21890595
- 09148760
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可