足部支持機構の機能改善が有効だった足舟状骨疲労骨折の1 例
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- 生間 善晃
- 松江市立病院
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説明
近年、スポーツ活動による疲労骨折は、代表的なスポーツ傷害の1 つとして注目されている。今回、比較的稀な足舟状骨疲労骨折の術後の症例に対し、疲労骨折に至った原因を追及して理学療法をおこなった結果、競技復帰に至ったので報告する。症例はサッカー部所属の16 歳男性。右足舟状骨疲労骨折・偽関節への骨接合術施行後、骨癒合の経過は良好で術後8 週よりインソール装着下でジョギングやパスの再開が許可されたが、運動再開に伴い足部の違和感が出現、スポーツ復帰を困難にした。そこで、疲労骨折の原因と考えられた足部支持機構のひとつである筋群の機能改善を図ったところ、術後4 ヶ月で運動時の違和感や疼痛が消失、競技復帰に至った。足舟状骨疲労骨折後の理学療法では、疲労骨折に至った原因の追及とその改善が有効であり、このことは再発防止の観点からも重要と考えられた。疲労骨折後も疼痛が比較的軽度でスポーツの継続が長期間可能であるため、その間に生じる二次的障害を念頭においた評価、治療の必要性も示唆された。
収録刊行物
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- 松江市立病院医学雑誌
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松江市立病院医学雑誌 16 (1), 53-60, 2012
松江市立病院
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390845713083444224
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- NII論文ID
- 130007682091
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- ISSN
- 24348368
- 13430866
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可