書誌事項
- タイトル別名
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- Reversible cerebral vasoconstriction syndrome in a woman with Takayasu arteritis
- 受賞 亀山正邦記念神経懇話会 金賞 高安動脈炎に可逆性脳血管攣縮症候群を合併した一例
- ジュショウ カメヤマ セイホウキネン シンケイ コンワカイ キンショウ コウアンドウミャクエン ニ カギャクセイ ノウ ケッカン レンシュク ショウコウグン オ ガッペイ シタ イチレイ
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抄録
<p>片頭痛の既往のある24歳女性.3か月続く微熱と左頸部痛あり.左総頸動脈・左鎖骨下動脈の狭窄および大動脈壁肥厚を認め,高安動脈炎と診断した.頭痛発症の2週間前,高安動脈炎に対しプレドニゾロン30 mg経口投与を開始した.第1病日,寒い部屋に入った際に突発的な激しい頭痛が出現した.以降,排尿・排便時などに同様の頭痛が頻回に起こるようになった.可逆性脳血管攣縮症候群(reversible cerebral vasoconstriction syndrome; RCVS)を疑い,第12病日よりベラパミル投与を開始したが,症状は軽快しなかった.第14病日には,頭痛と 共に一過性の左上下肢脱力が出現した.頭部MRIで右大脳半球に梗塞巣を認め,脳梗塞急性期の治療を開始した. MRAでは右中大脳動脈に数珠状の血管攣縮を認め,RCVSの診断に至った.同様の発作が連日起こり,血管攣縮部位および梗塞巣が拡大したため,第17病日よりプロポフォールによる鎮静を開始した.第19病日より頭痛は消失し,MRIで血管攣縮の改善を認めた.軽度の高次脳機能障害が残り,第49病日にリハビリ病院へ転院した.本症例では,高安動脈炎に対しステロイド投与を開始したことがRCVS発症に関与した可能性がある.また,高安動脈炎による頸動脈狭窄が脳虚血を悪化させる一因となったと考えられる.また,プロポフォールが血管攣縮の改善に関与した可能性がある.</p>
収録刊行物
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- Tenri Medical Bulletin
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Tenri Medical Bulletin 22 (1), 50-53, 2019-12-25
公益財団法人 天理よろづ相談所 医学研究所
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390845713086078592
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- NII論文ID
- 130007687004
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- NII書誌ID
- AA11350134
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- ISSN
- 21872244
- 13441817
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- NDL書誌ID
- 030187075
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可