発達障害が疑われて聴覚障害の存在がわかりにくかった3症例の経験
書誌事項
- タイトル別名
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- Investigation of hearing loss in three children identified with developmental disorder
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説明
<p>3歳児健診において聴覚検診が実施されるようになったが,就学直前になるまで難聴が見過ごされるケースが少なくない。今回我々は発達障害が疑われ難聴の存在がわかりにくかった3症例を経験した。症例らは健診を受けた保健所や医療機関にて自閉スペクトラム症や知的障害,注意欠如・多動性障害を指摘されたが,聴力精査を受けることはなく難聴に気付かれないまま適切な介入がなされていなかった。症例らの聴力同定を試み,補聴と言語療法を行ったことで,正確な聴力検査の結果と発達・知能検査結果を得ることが可能となった。また多動性や自閉スペクトラム症に見られる行動は軽減され,2例については知的障害,自閉スペクトラム症,注意欠如・多動性障害と誤認されていたことがわかった。医療機関や保健所においては言語発達の遅れや聴力に問題が認められるケースについて,専門機関で聴力精査するシステムの構築が必要である。</p>
収録刊行物
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- Pediatric Otorhinolaryngology Japan
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Pediatric Otorhinolaryngology Japan 40 (1), 18-25, 2019
日本小児耳鼻咽喉科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390845713087851392
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- NII論文ID
- 130007692333
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- ISSN
- 21865957
- 09195858
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可