線維筋痛症に漢方治療が奏効した男性2例

  • 村井 政史
    北海道漢方医学センター附属北大前クリニック
  • 堀 雄
    北海道漢方医学センター附属北大前クリニック
  • 森 康明
    北海道漢方医学センター附属北大前クリニック
  • 古明地 克英
    北海道漢方医学センター附属北大前クリニック 勤医協伏古10条クリニック
  • 八重樫 稔
    北海道漢方医学センター附属北大前クリニック 札幌マタニティ・ウイメンズ南1条クリニック
  • 今井 純生
    北海道漢方医学センター附属北大前クリニック 牧田病院
  • 大塚 吉則
    北海道漢方医学センター附属北大前クリニック 北海道大学大学院教育学研究院
  • 本間 行彦
    北海道漢方医学センター附属北大前クリニック

書誌事項

タイトル別名
  • Two Case Studies of Fibromyalgia Successfully Treated with Kampo Medicine
  • 臨床報告 線維筋痛症に漢方治療が奏効した男性2例
  • リンショウ ホウコク センイキンツウショウ ニ カンポウ チリョウ ガ ソウコウ シタ ダンセイ 2レイ

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説明

<p>症例1は72歳男性で,重たいものを持ち上げるなどの重労働を約半年間行い,全身に痛みを自覚するようになった。肩の凝りと痛みが著明なことから葛根湯を,瘀血が存在すると考え桂枝茯苓丸料を合方して治療を開始した。 尿の出が悪化し麻黄の副作用と考え減量し,治療効果を高める目的で蒼朮と附子を加味したところ,体の痛みはほぼ消失した。<br>症例2は53歳男性で,頚椎捻挫受傷や外科的手術歴があり,全身に痛みを自覚するようになった。左右の胸脇苦満が著明なことから大柴胡湯を,瘀血が存在すると考え桂枝茯苓丸料を合方して治療を開始した。便が出過ぎて日常生活に支障を来すため大黄を減量し,肩凝りが著明なことから葛根を加味したところ,体の痛みは消失した。<br>線維筋痛症は治療に難渋することが多いが,煎じ薬ならではのさじ加減により,副作用を軽減し治療効果を発揮させることができた。</p>

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参考文献 (1)*注記

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