実態分析に基づく弾力的な維持流量の提案

書誌事項

タイトル別名
  • DESIGN OF A RESILIENT MAINTENANCE FLOW BASED ON THE STATE ANALYSES

抄録

<p> 現在の維持流量には,流量変動を考慮する方法が無い,動植物の生息環境に関する評価で一部の種のみを取り上げている,モニタリング方法が確立していない等の課題がある.100水系の維持流量の運用実態を分析した結果,流量変動については7割が通年一定で設定され,項目別の必要流量の季節性が十分に反映されていないことが分かった.動植物の生息環境評価では,シジミ類を対象とする3水系を除き,概ね12種類の魚類の必要水深と流速によって決まっていることを明らかにした.より効果的な維持流量を設定するためには,流量の規模,頻度,時期,継続時間,変化率の5要素に着目し,流量変動を考慮するとともに,維持流量放流前の段階からモニタリング計画を策定し,結果を還元しながら最適な維持流量へと更新する弾力的な設計方針を構築する必要がある.</p>

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参考文献 (9)*注記

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