IoTによる持続可能な定置網漁業の取り組み

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タイトル別名
  • A Study of IoT for Sustainable Set-net Fishery
  • IoT ニ ヨル ジゾク カノウ ナ テイチアミ ギョギョウ ノ トリクミ

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説明

<p>本報では、定置網漁業におけるInternet of Things(IoT)の活用事例について報告する。持続可能な水産業は水産資源の持続性と漁家経営の持続性の両立により実現する。しかしながら、漁獲量は年々減少しており、生産効率の向上が急務である。そこで、著者らはクラウド型の魚群探知機を開発して定置網に浮かべた。クラウド型魚群探知機で取得した音響データから音響画像を作成することで、定置網の内部を可視化することができる。2015年の漁期は、漁業者は操業後に音響画像を確認し、音響画像の特徴を学習した。そして、2016年の漁期は、操業前に音響画像を確認し、操業の準備に活用した。その結果、2016年のA重油の消費量は2015年に比較して3.2%減少したにもかかわらず、漁獲量は32.3%増加した。これにより、IoTの活用が生産効率の向上と漁船排出CO2の削減に寄与することを確認した。現在、著者らは定置網ビッグデータの生成に取り組んでいる。近い将来、人工知能が明日の水揚げを予測するようになり、定置網漁業の持続性は高まるものと考えられる。</p>

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