小児に関わる医療従事者による胆道閉鎖症における便色カラーカードの認識に対する意識調査:単施設研究

書誌事項

タイトル別名
  • Pediatric Health Professionals’ Knowledge and Practice in Screening for Biliary Atresia Using the Stool Color Card: A Single-Institution Study
  • ショウニ ニ カカワル イリョウ ジュウジシャ ニ ヨル タンドウ ヘイサショウ ニ オケル ベンショク カラーカード ノ ニンシキ ニ タイスル イシキ チョウサ : タンシセツ ケンキュウ

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説明

<p>【目的】胆道閉鎖症(以下,BA)スクリーニングのために便色カラーカードが2012年に母子健康手帳へ導入され5年が経過した.しかしながら未だに3か月を越えて紹介されてくる患児も多く,便カラーカードの意義や本症に対して医療従事者らがBAおよびカードをどのように認識しているかを評価し,知識を深めることを目的にアンケート調査と啓蒙活動を行った.</p><p>【方法】当院に勤務する小児科医,産婦人科医,小児もしくは産科病棟の看護師および准看護師,助産師ら172名を対象に便色カードに関するアンケートテストと本症に関するプレゼンテーションを行い,結果と効果を確認する.</p><p>【結果】109名(63.3%)の回答を得られた.カラーカードを知らないと回答したのは13名(11.9%)であった.カラーカードを用いずに便色を判定していただき39名(35.7%)がわからないと回答した.一方でBAを知っていると回答したのは105名(96.3%)で,59名(54.1%)が生後1か月以内で発見されると回答した.BAが完治すると回答したのは45名(41.2%)であった.BAに関するプレゼンテーションについて「ものすごく勉強になった」と回答したのは92名(84.4%)であった.</p><p>【結論】今回のアンケートから,小児外科医以外の医師や看護師のBAに対する認識は低いものと考えられた.カラーカードは導入されたが,その意義やBAに対する認識を患者両親に正しく伝えるためにも,今後さらなる啓蒙活動の推進が必要である.</p>

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