05バ-10-口-01 棒高跳におけるポール湾曲のメカニズム
説明
<p> 棒高跳の競技力にはグリップ高(ポール下端と上握り手との距離)が強く影響し、グリップ高の向上にはポールを湾曲させて下端周りにおけるポールの回転を容易にすることが有効である。ポールの湾曲には、弦(ポール下端と上握り手とを結ぶ線分)方向に作用する圧縮力(CF)と弦に対して直交する方向へ作用する曲げモーメント(BM)が貢献している。しかしながら、跳躍中のCFとBMは報告されていない。そこで本研究では、棒高跳競技者8名に試合と同程度の助走歩数およびポールを使用した試技を行わせ、跳躍中のキネマティクスデータとポールに作用する力を測定した。得られたデータより、CFおよびBM、ポールに蓄えられるエネルギーを算出した。その結果、CFおよびBMともに突っ込み瞬間に大きな値を示し、その後急激に減少した。減少後、CFはポール最大湾曲時まで増加したのに対し、BMは小さな値で推移した。加えて、ポール最大湾曲時においてポールに蓄えられたエネルギーはCFに由来するものが、BMに由来するものに対して約7倍大きな値を示した。これらの結果より、圧縮力はポールの大きな湾曲に、曲げモーメントは湾曲の初期(きっかけ作り)に貢献するものと考えられる。</p>
収録刊行物
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- 日本体育学会大会予稿集
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日本体育学会大会予稿集 70 (0), 168_1-168_1, 2019
一般社団法人 日本体育学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390846609785313408
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- NII論文ID
- 130007770171
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- ISSN
- 24241946
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可