身体活動を促進するポピュレーションアプローチの評価方法

DOI Web Site オープンアクセス
  • 重松 良祐
    三重大学教育学部
  • 鎌田 真光
    ハーバード大学公衆衛生大学院社会行動科学科 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所国立健康・栄養研究所
  • 岡田 真平
    公益財団法人身体教育医学研究所 東京医科大学大学院医学研究科
  • 佐藤 文音
    筑波大学大学院人間総合科学研究科体育科学専攻
  • 大藏 倫博
    筑波大学体育系
  • 中垣内 真樹
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻
  • 北湯口 純
    身体教育医学研究所うんなん
  • 鈴木 玲子
    東北福祉大学予防福祉健康増進推進室

書誌事項

タイトル別名
  • A tool to assess population approaches that promote physical activity
  • 身体活動を促進するポピュレーションアプローチの評価方法 : 改変型RE-AIMモデル : PAIREM
  • シンタイ カツドウ オ ソクシン スル ポピュレーションアプローチ ノ ヒョウカ ホウホウ : カイヘンガタ RE-AIM モデル : PAIREM
  • －A modified RE-AIM model: PAIREM－
  • ―改変型RE-AIMモデル：PAIREM―

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抄録

<p><tt>目的：身体活動促進のポピュレーションアプローチによる事業展開には，広報や住民認知度の向上，効果の検証，継続といった複数の局面が存在する。しかし，これら複数の局面を体系的に評価し，各局面の評価指標まで具体的に示した枠組みは見当たらない。そこで本研究では身体活動促進事業を評価する方法を作成することとした。</tt></p><p><tt>方法：自治体の事業(ポピュレーションアプローチ)に精通している研究者ら</tt>17<tt>名が先行研究を踏まえて評価モデルを採択し，モデルに沿って局面を測定する項目を設定した。その後，これらの項目に</tt>6<tt>市町の既存データを適用した。</tt></p><p><tt>結果：</tt>RE-AIM<tt>という</tt>5<tt>局面モデルが事業の多面性を反映していることから，このモデルを採択した。ただし，開始前の計画局面を付加し</tt>6<tt>局面とした。各局面の主な項目は以下のとおりである。［計画局面］健康目標やターゲット集団を定める。［採用局面］実施した行政区等の割合を算出する。［実施局面］ターゲット集団に向けた情報提供や教育機会，サポート環境の状況を記録する。［到達局面］情報や教育が提供されたターゲット集団の割合を測る。［効果局面］身体活動実施率の変化といった健康目標の達成状況を示す。［継続局面］長期経過後の採用と効果を表す。モデルを</tt>6<tt>市町のデータに適用したところ，すべての局面を評価することができた。</tt></p><p><tt>結論：身体活動促進のポピュレーションアプローチを俯瞰的に評価する改変型</tt>RE-AIM<tt>モデル：</tt>PAIREM<tt>(ペアレム)と測定項目を作成できた。この評価方法を活用することでポピュレーションアプローチのプロセスを随時確認・改善でき，かつ健康目標の達成具合を客観的に評価できるようになる。</tt></p>

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