整形外科手術における新たなターニケットの開発 ~駆動源の検討~

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抄録

<p>本研究の目的は患者へのダメージを軽減可能なターニケットの開発である。ターニケットとは整形外科手術中に出血防止のため手術箇所近傍をカフで圧迫し、止血する医療機器である。このターニケットは圧迫部へのダメージが大きく、後遺症のリスクがあるという問題を有していた。これに対し我々は、酸素飽和度を指標に止血状態を評価し、止血圧力の微調整でダメージを低減できる可能性を見出したが、現在使用されている空気圧式ターニケットでは、止血圧の微調整が難しく、この手法の適用は困難であった。そこで本研究では絶縁性液体に電圧を印加することで流動が発生するEHD現象に着目、この現象を駆動源として利用するためのEHDポンプを開発し、これを利用した、電圧によって止血圧の微調整が可能な新たなターニケット(EHDターニケット)を開発した。このEHDターニケットは電圧の調整のみで止血圧を調整可能という当初の目標を達成できたが、手術での使用において重要視される止血開始までの立ち上がり時間については未考慮であった。そこで今回、駆動源であるEHDポンプの構成の改良及び、新たな構造のカフの開発を行い、その改善を図ったのでその結果について報告する。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual57 (Abstract), S138_2-S138_2, 2019

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390846609788657664
  • NII論文ID
    130007776487
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual57.s138_2
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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