上部消化管出血の原因がBraun吻合部の出血性潰瘍であった,幽門側胃切除術Billroth Ⅱ法再建後の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Bleeding Ulcer at Braun Anastomosis in Distal Gastrectomy Billroth II Reconstruction: A Case Report
  • 症例報告 上部消化管出血の原因がBraun吻合部の出血性潰瘍であった,幽門側胃切除術BillrothⅡ法再建後の1例
  • ショウレイ ホウコク ジョウブ ショウカカン シュッケツ ノ ゲンイン ガ Braun フンゴウブ ノ シュッケツセイ カイヨウ デ アッタ,ユウモンガワ イ セツジョジュツ Billroth Ⅱ ホウ サイケン ゴ ノ 1レイ

この論文をさがす

説明

症例は50歳代,男性。潰瘍性大腸炎の診断で近医通院中であり,プレドニゾロン11mgとアダリムマブ投与で寛解維持されていた。日中の仕事から帰宅後に吐血と血便を認めたため救急要請し当院へ搬送された。胃切除の既往があり,腸管再建に関する詳細な情報は不明であったが,造影CT検査からは,幽門側胃切除術Billroth Ⅱ法再建と考えられた。緊急上部消化管内視鏡検査を行なうと,Braun吻合部に露出血管を伴う潰瘍を認めたため,クリッピング止血を行なった。第4病日に再度吐血を認め,緊急上部消化管内視鏡検査を施行すると,Braun吻合部のクリップがすべて逸脱し,露出血管からの出血を認めたため,再びクリッピング止血した。その後は完全中心静脈栄養管理とし,2回目のクリッピングより14日後から経口摂取を再開。その後,再出血は認めず,第23病日に独歩退院した。幽門側胃切除術Billroth Ⅱ法再建後ではBraun吻合部が出血源となり得るため,緊急内視鏡検査時には同吻合の有無と,出血源となっていないかの評価が必要と考えられたので報告する。

収録刊行物

参考文献 (4)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ