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- 熊谷 滋子
- 静岡大学
書誌事項
- タイトル別名
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- フィクションが活用する方言イメージ : なぜ静岡方言は使用されにくいのか?
- フィクション ガ カツヨウ スル ホウゲン イメージ : ナゼ シズオカ ホウゲン ワ シヨウ サレ ニクイ ノ カ?
- ―なぜ静岡方言は使用されにくいのか?―
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説明
<p>方言がフィクションで利用されることはよくあるが、具体的な作品をみてみると、今でも標準語や「女ことば」が中心に用いられ、さらに方言使用にも序列があることが分かる。東北、関西、そして静岡を舞台とする地域ドラマと内田康夫の旅情ミステリー作品を対象に、方言がいかに表象されているのか調査した結果、関西方言は主要な役を含め、出身者でなくとも用いることもあるほど肯定的に描かれている。一方、東北方言は田舎のイメージを引き出すために端役中心に用いられる程度で、静岡方言にいたってはさらに限定的で、全く使用されないことが多い。静岡という地域のイメージがそれほど田舎性を帯びていないのに、具体的な静岡方言が田舎のイメージをもっているため、使用が制限されていると思われる。方言は地域アピールとして有効な場合に限り使用されることが分かった。このようにして、フィクションでの使用・不使用を通して方言イメージが再生産されていく。</p>
収録刊行物
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- ことば
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ことば 40 (0), 18-35, 2019-12-31
現代日本語研究会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390846609790208128
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- NII論文ID
- 130007778624
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- NII書誌ID
- AN00398469
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- ISSN
- 24242098
- 03894878
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- NDL書誌ID
- 030158523
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可