経口分岐鎖アミノ酸製剤の有効性が示唆された,アルコール性肝硬変に伴うgastric antral vascular ectasia(GAVE)の1例

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タイトル別名
  • A case of gastric antral vascular ectasia with alcoholic liver cirrhosis successfully treated with branched-chain amino acid-enriched nutritional product
  • 症例報告 経口分岐鎖アミノ酸製剤の有効性が示唆された,アルコール性肝硬変に伴うgastric antral vascular ectasia (GAVE)の1例
  • ショウレイ ホウコク ケイコウ ブンキ サ アミノサン セイザイ ノ ユウコウセイ ガ シサ サレタ,アルコールセイ カンコウヘン ニ トモナウ gastric antral vascular ectasia (GAVE)ノ 1レイ

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抄録

<p>経口分岐鎖アミノ酸(branched-chain amino acids:BCAAs)製剤の投与が有効であったと考えられるアルコール性肝硬変に伴った胃幽門前庭部毛細血管拡張症(gastric antral vascular ectasia:GAVE)の症例を報告する.患者は53歳女性.アルコール依存およびアルコール性肝硬変にて当院に通院中であった.黒色便にて緊急受診し,上部消化管内視鏡検査にてGAVEからの出血と診断,内視鏡的止血後に入院となった.待機的なアルゴンプラズマ凝固(argon plasma coagulation:APC)を予定していたが,再観察時にはGAVEは著明に改善していた.入院前後における治療の変更点は,低アルブミン血症に対して追加した経口BCAAs製剤のみであり,BCAAs製剤の投与がGAVEの治療に有効であることが示唆された.GAVEに対し,APCなどと共に考慮されるべき治療であると考えられた.</p>

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