ミトタンの単独加療により長期生存を得た転移性副腎皮質癌の一例

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タイトル別名
  • A CASE REPORT: A PATIENT WITH METASTATIC ADRENOCORTICAL CARCINOMA EXCLUSIVELY TREATED WITH MITOTANE WITH LONG-TERM FOLLOW-UP

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説明

<p>症例は77歳男性.2013年3月意識障害のため当院救急外来受診.体幹部CTにて右後腹膜に長径16cmの巨大腫瘍と多発肺転移像を認め,精査加療目的に当科を紹介受診した.血液検査ではDHEA-S:12,300μg/dLと異常高値を呈し,造影CTでは不均一な造影効果を認めた.右副腎癌・多発肺転移が疑われ,組織学的診断のため経皮的腫瘍針生検施行.副腎皮質癌の診断で5月よりミトタン内服を開始した.ミトタンは臨床症状や血清ホルモン値等を踏まえて容量調節を行った.2カ月後のCTでは転移巣においてProgressive Disease(PD)であったが,さらに2カ月後のCTでは原発巣及び転移巣の縮小を認めた.総合評価はPartial Response(PR)であった.ミトタン単独治療開始後4年4カ月の時点で軽度の病勢進行を認めるのみであったが,高齢・廃用症候群に伴う全身状態の悪化のため経口摂取不能となりミトタンを中止した.</p>

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