黄色ブドウ球菌γヘモリジンが形成するヘテロヘプタマー膜孔複合体の立体構造予測と分子配置解析

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of Three-Dimensional Structure with Subunit Mismatch Arrangements of Staphylococcal γ-hemolysin Heteroheptameric Transmembrane Pore
  • オウショク ブドウ キュウキン ガンマ ヘモリジン ガ ケイセイ スル ヘテロヘプタマー マクコウ フクゴウタイ ノ リッタイ コウゾウ ヨソク ト ブンシ ハイチ カイセキ

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抄録

<p>黄色ブドウ球菌γヘモリジンは34 kDaのHlg1成分と32 kDaのHlg2成分から成る2成分性溶血毒素である.筆者らは,2成分が血球上で3:4または4:3の割合で交互に並んで集合し,リング状のヘテロヘプタマー膜孔複合体を形成することを明らかとしてきた.本研究では,未だ明らかとされていないγヘモリジン膜孔複合体の立体構造を再構築することを目的とし,高精細電子顕微鏡像を基に,ヘテロ7量体非対称性構造に特徴的な分子配置を解析し,正7角形からのずれを伴った立体構造の予測をおこなった.電顕像からサブユニットの形状および大きさを計測し,3次元構造を設計した.膜孔は上部が円柱構造,下部は分子が内側に折れ曲がり底部に小孔が付随した漏斗状構造をしていると予測された.さらに,対角線法および画像解析により,ある隣接サブユニット間が正7角形から約15°離れる方向にずれて配置されていることが明らかとなった.</p>

収録刊行物

  • 顕微鏡

    顕微鏡 45 (4), 223-228, 2010-12-30

    公益社団法人 日本顕微鏡学会

参考文献 (27)*注記

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