教員間の結びつきが授業研究による成果と課題に及ぼす効果に関する実証的研究

書誌事項

タイトル別名
  • An Empirical Research Regarding the Effects of the Relationship between Teachers and the Achievements and Agendas Derived from Lesson Study
  • キョウイン カン ノ ムスビツキ ガ ジュギョウ ケンキュウ ニ ヨル セイカ ト カダイ ニ オヨボス コウカ ニ カンスル ジッショウテキ ケンキュウ

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抄録

近年,日本の授業研究が国内外から大きな注目を集めている。しかし,授業研究に関する考察は,実施状況調査に基づく解釈に留まることが多く,実際に授業研究がどのような成果をもたらし,一方で課題を残しているのかについては検討されてこなかった。本研究では,授業研究の実施状況の把握に加え,その成果と課題に関する詳細な分析を行うことで,授業研究の発展に向けた示唆を提供することを目的とした。公立小学校を対象とした調査の結果,授業研究が大規模に実施されていることが明らかになった(100%)。その中でも,教員間のコミュニケーションが円滑である学校では,授業研究の成果が上がっていたが,それが円滑でない学校は授業研究に多くの課題を抱えていた。とりわけ,授業研究をリードする中核的な教員がいる場合,その成果が顕著であった。これらの調査に基づく考察を通じて,授業研究の充実のために,①協働的かつ研究的な学習の志向 ②中核的なリーダーの育成 ③研究者と学校との協同研究の推進という3点が必要不可欠であるという議論を行った。

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