ものづくり活動における生徒の批判的思考の構造

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タイトル別名
  • Structure of Critical Thinking in Students in Manufacturing Activity
  • モノ ズクリ カツドウ ニ オケル セイト ノ ヒハンテキ シコウ ノ コウゾウ

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抄録

本研究の目的は,中学校技術・家庭科技術分野のものづくり活動における批判的思考の検討に必要な基礎的知見を得るため,その構造を把握し,関連要因の影響を検討することである。ものづくり活動における生徒の批判的思考について中学校3年生を対象に調査を実施した。得られた回答を基に因子分析を行った結果,ものづくり活動における生徒の批判的思考は,①資料や手引きなどの様々な情報を活用し,プランやアイデアを多角的に検討しようとする「多角的アイデア検討」,②他の生徒や教員との相互作用を通して自己の作業の状況をモニタリングしようとする「作業状況判断」,③作業環境の状況を判断し,適切な作業方法を多角的に検討しようとする「作業方法最適化」,④設計図や実際の寸法などの情報に基づいて作業の正確さを客観的に捉えようとする「加工精度評価」の4因子構造であった。また,これら因子を基準変数とする重回帰分析を行った。その結果,日常生活における批判的思考態度の「探求心」,「証拠の重視」の2因子が,ものづくり活動における批判的思考に重要な役割を果たしていることが示唆された。

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