造影CTによる非壊死性絞扼性腸閉塞の診断

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タイトル別名
  • Diagnosis of Non-necrotic Small Bowel Strangulation Using Contrast Enhanced CT

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説明

<p>【背景】絞扼性腸閉塞の本態は消化管血流異常であり,非壊死性絞扼性腸閉塞は阻血が完成していない状態である。診断には造影CTが重要であるが,非壊死性絞扼性腸閉塞の診断にどのような所見が有用であるか明らかではない。【方法】術前に造影CTが施行された壊死性絞扼性腸閉塞29例と非壊死性絞扼性腸閉塞48例を対象に造影CT所見を検討した。【結果】70%以上の頻度で認められたものは腸管壁の肥厚,腸間膜浮腫であった。非壊死性で高頻度に認められたのは,腸管壁の肥厚と腸管膜浮腫であり,Kerckring襞の消失,造影低下,血性腹水は壊死性で有意に多い所見であった。造影低下は壊死性では55%に同定されたが,非壊死性では4%と発現頻度が低かった。【考察】非壊死性絞扼性腸閉塞を造影CTで診断するために有用な所見は腸管壁の肥厚と腸間膜浮腫であり,造影低下の発現頻度は低いことに注意が必要である。</p>

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