盲腸穿孔による二次性虫垂炎の1例

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タイトル別名
  • A Case Report of Appendicitis Caused by Cecum Perforation

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説明

<p>症例は55歳,女性。2週間前から心窩部違和感あり,臍から右下腹部に急激な疼痛を認めたため救急外来を受診した。造影CTの所見から,急性虫垂炎と診断して腹腔鏡下に緊急手術を施行した。虫垂は全体が腫脹して盲腸と癒着していた。虫垂処理後,盲腸穿孔部から漏出した便と腹水の変色を認めたため,盲腸穿孔による二次性虫垂炎と診断した。下腹部正中切開で開腹し回盲部切除術を施行した。摘出標本では虫垂根部近傍の盲腸に約5mm大の穿孔を認めた。肉眼的所見と病理組織学的所見から特発性に盲腸穿孔が生じ,虫垂が被覆して二次性虫垂炎を呈したものと診断した。急性虫垂炎の手術において,虫垂処理後に盲腸を観察することは盲腸穿孔の存在を見落とさない点で重要である。腹腔鏡は術中変化の把握に有用であると考えられた。</p>

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