総説特集:「うま味と味覚嗜好性」 和食文化とうま味- だし・うま味再発見

書誌事項

タイトル別名
  • 和食文化とうま味 : だし・うま味再発見
  • ワショク ブンカ ト ウマミ : ダシ ・ ウマミ サイハッケン

この論文をさがす

抄録

日本は四方を海に囲まれ、複雑に入り組むリアス式海岸のおかげで日本を囲む海岸線の距離は約3800Km と世界第6位であり、水産資源に恵まれた国である。また、日本は世界有数の森林大国であり、国土面積に占める森林の割合は約67%(世界平均30%)、フィンランド、スウェーデンに次いで世界第3位である。モンスーン・アジアの東端に位置する我が国は、年間降水量は約1800ml、世界平均の約2 倍に相当する。国土を流れる最も長い川である信濃川は全長367km、世界最長の川であるナイル川はアフリカ大陸から地中海に流れ込む河口まで約6650km であり、信濃川はその約1/10 にも満たない。豊かな森林から河口にたどり着くまでの距離は短く水質は日本全国のどこにおいても軟水である。このような、環境の中で育まれた我が国の食文化は他国に類を見ない特徴を持っている。和食の‘だし’や発酵調味料、うま味物質である遊離アミノ酸や核酸関連物質を中心に、和食文化の特徴、日本と他国におけるうま味の活用の違いについて考察する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ