2011年北太平洋東北地方沿岸・沖合域における 福島第一原子力発電所事故に由来する放射性セシウムの動態

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タイトル別名
  • Radiocesium Derived from the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant Accident in Coastal and Offshore Areas of the Tohoku District in the North Pacific Ocean in201
  • 2011ネン キタタイヘイヨウ トウホク チホウ エンガン ・ オキアイイキ ニ オケル フクシマ ダイイチ ゲンシリョク ハツデンショ ジコ ニ ユライ スル ホウシャセイ セシウム ノ ドウタイ

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抄録

北太平洋東北地方沿岸・沖合域において2011年3月から12月にかけて測定された海水中溶存放射性セシウム濃度をとりまとめ,同年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故によって同海域に放出された放射性セシウムの動態を議論した.3月~6月に得られた測定結果は,高解像の海洋モデルシミュレーションで得られた結果と概ね整合的であったすなわち事故起源放射性セシウムの水平的な拡がりは,陸棚波に励起された南北に卓越する沿岸流と,渦に代表される中規模構造の消長に伴う流動場の変動に大きく影響されたことが明らかになった.7月以降の観測結果からは,原発から放射性セシウムが継続的に流出し続けていたこと,流出した放射性セシウムは沿岸流によって南北に卓越して拡がったことが示唆された.

収録刊行物

  • 沿岸海洋研究

    沿岸海洋研究 54 (2), 135-142, 2017

    日本海洋学会 沿岸海洋研究会

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