中山間地域における持続可能な森林利用のための伐出工程機械化の生産性評価

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タイトル別名
  • Productivity assessment of harvesting mechanization for sustainable forest utilization in mountainous areas.
  • チュウサンカン チイキ ニ オケル ジゾク カノウ ナ シンリン リヨウ ノ タメ ノ バツシュツコウテイ キカイカ ノ セイサンセイ ヒョウカ

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抄録

<p>本研究では,持続可能な森林利用について森林資源を継続的に最大限利用するための計画と定義し,福島県奥会津地域を対象に伐出工程の林業機械の生産性について評価した。奥会津地域の森林空間情報をもとに持続可能な森林利用に必要な各年の伐出量を導出した。次に三島町西方地区において,複数の林業機械の組み合わせである伐出システムを設計し労働生産性を分析した。その後,奥会津地域全体にこの労働生産性を適用し,持続可能な森林利用のための所要人員数を分析した。結果,奥会津地域においては年間160 ~ 180 ha を継続的に伐出・造林する必要があった。三島町西方地区での伐出システムの生産性評価の結果,急傾斜林地では3.3 ~ 8.3 m 3 /person-day,緩傾斜林地では38 ~ 53 m 3 /person-day の労働生産性を示した。森林を伐出するための必要人員は,はじめの50 年間は34 ~ 110 人, 50 年目以降は34 ~ 76 人となった。労働生産性について他地域との比較を行ったところ,緩傾斜林地ではオーストリア等の林業先進国と同等程度の労働生産性であった。一方,急傾斜林地では現況のわが国と同等かそれ以上の労働生産性であり,林業先進国と同程度の生産性の実現のためには林内路網の拡充や実働時間の見直し等の施策が必要である。</p>

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