複数の融合点をもつ<i>COL1A1-PDGFB</i>融合遺伝子が検出された巨大な隆起性皮膚線維肉腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of massive dermatofibrosarcoma protuberans with multiple breakpoints of a <i>COL1A1-PDGFB</i> fusion gene

抄録

<p>68歳,男性。左臀部に17×15×7.5 cm大でカリフラワー状に隆起する弾性硬の有茎性腫瘤を認めた。表面に壊死組織が付着する潰瘍を呈しており,悪臭と出血を伴っていた。</p><p>病理組織検査では,真皮から皮下組織にかけて紡錘形の腫瘍細胞の密な増殖を認め,storiform patternを呈していた。免疫染色で腫瘍細胞はCD34陽性であり,隆起性皮膚線維肉腫と診断した。全切除組織では一部にherring born patternを認めたが,CD34陽性,核分裂像も目立たなかったため線維肉腫様変化はないと判断した。パラフィン切片からのRT-PCRによる遺伝子解析で腫瘍細胞からCOL1A1-PDGFB融合遺伝子を検出し得たが,DNAシークエンスではCOL1A1のexon26,31,43とPDGFB exon2との融合遺伝子がみられ,3つの異なる融合点をもつ融合遺伝子が検出された。</p>

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参考文献 (11)*注記

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