若年アスリートにおけるサビタイジング能力評価の検討
書誌事項
- タイトル別名
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- A Pilot Study Subitizing in Young Athletes : An Electroencephalography Study
- —For Ice Hockey Player—
- —アイスホッケー選手を対象として—
抄録
<p> 心理的能力は, スポーツにおいて最適なパフォーマンスを発揮するための重要な要素である. 本研究の目的は, オープンスキル種目であるアイスホッケー選手のsubitizingにおけるパフォーマンスと, ポジションごとによるパフォーマンスの違いについて, 事象関連電位 (event-related brain potentials : ERP) であるN2とP3を用いて, 明らかにすることである. </p><p> 実験参加者は, 研究への参加に同意した14人の若年男性 (主に大学生) で, アイスホッケー競技の競技経験によってアスリート群 (n=7) とコントロール群 (n=7) 群に分けられた. 実験1では, subitizing課題の刺激として, 3〜12個のアイスホッケー選手のシルエットを使用し, 30パターンをランダムに提示した. 実験2では, シルエットを円に置き換えて, 30パターンをランダムに提示した. 参加者はそれぞれの条件において, 表示画面上の視覚刺激の数がわかった時点でボタンを押し, 刺激の数を口頭で答えるよう指示され, 課題中の脳波が同時に記録された. </p><p> その結果, アスリート群とコントロール群の反応に明かな差はみられなかったが, アスリート群におけるポジションごとの差異について, ゴールキーパーのほうがその他のポジションの選手よりも正答率が高かったが, 反応時間に差はみられなかった. 刺激提示後の二番目に出現する陰性波 (N2) の振幅では, 前頭部からの中心部の領域において, アスリート群とコントロール群で差異がみられ, アスリート群のほうがより振幅が大きかった. このことは, アスリート群がコントロール群よりもsubitizingが速いことを示唆している. P3の振幅は, シルエットおよび円の刺激の提示が5つ以下のときに大きかった. これは刺激に注意を配分しsubitizingによって数え上げられことが反映されていることが考えられる. </p><p> 以上のことから, N2の振幅がアスリート群とコントロール群の差異を検出する可能性があることを示唆しており, P3の振幅は, 刺激を数え上げるときにサビタイジングまたはカウンティングのどちらによって行われているかを識別できる可能性が示唆された. この数え上げの精度は, 優れたsubitaizingスキルを必要とするオープンスキル種目であるアイスホッケー選手のスキルを判別する尺度として有用である可能性があることが示された. </p>
収録刊行物
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- バイオフィードバック研究
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バイオフィードバック研究 46 (1), 19-30, 2019
日本バイオフィードバック学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390846609810816512
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- NII論文ID
- 130007807500
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- ISSN
- 24323888
- 03861856
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可