内湾のカキ養殖場における沈降有機物の起源と酸素消費速度

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タイトル別名
  • ORIGINS AND OXYGEN CONSUMPTION OF PARTICULATE ORGANIC MATTER DEPOSITING IN OYSTER FARMS
  • ナイワン ノ カキ ヨウショクジョウ ニ オケル チンコウ ユウキブツ ノ キゲン ト サンソ ショウヒ ソクド

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抄録

<p> 内湾底層の有機汚濁につながることが懸念されるカキ養殖から沈降する有機物の化学組成,起源,および酸素消費能を評価した.調査対象とした南三陸町志津川湾のカキ養殖場内では場外と比較し有機炭素沈降フラックスが平均8倍程度増加していた.養殖場内の沈降有機物は,酸素消費活性および藻類由来マーカー脂肪酸の割合がともに沈降有機物の潜在的起源であると考えられるカキ排泄物や付着物と比較し小さかった.よって,排泄物・付着物に含まれる易分解性の藻類起源有機物が沈降過程で分解され,分解性の低下した有機物が底層に沈降・堆積していると考えられた.一方,湾全体の沈降有機物の酸素消費量に対する養殖場内沈降有機物の酸素消費量の割合は平均10%程度と推定され,酸素消費量から見るとカキ養殖が同湾の底層環境を一定程度悪化させる可能性が示された.</p>

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