オメガ3系脂肪酸からうつ病・不安にアプローチする
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- 松岡 豊
- 国立がん研究センター社会と健康研究センター 健康支援研究部 東京慈恵会医科大学大学院医学研究科ライフスタイル医学
書誌事項
- タイトル別名
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- Approach to depression and anxiety from omega‐3 fatty acids
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説明
多国間のうつ病と魚消費量の関連を検討した生態学的研究をきっかけに,オメガ3系脂肪酸のうつ病に対する影響を検討するコホート研究やうつ病に対するオメガ3系脂肪酸の治療効果を検討する臨床試験が行われてきた。メタアナリシスにより,魚食およびオメガ3系脂肪酸の摂取がうつ病予防に有効であること,特にエイコサペンタエン酸が大うつ病者の治療に有効であることが確認されている。メカニズムに関しては結論が出ていないが,オメガ3系脂肪酸による抗炎症効果が示唆されている。最近発表されたオメガ3系脂肪酸の抗不安効果を検討した臨床試験のメタアナリシスでは,オメガ3系脂肪酸摂取が不安症状軽減と関連することが示された。本稿では,筆者らの研究を紹介しながら,うつ病と不安症のマネジメントにおけるオメガ3系脂肪酸の可能性について述べる。
収録刊行物
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- 日本生物学的精神医学会誌
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日本生物学的精神医学会誌 31 (1), 25-29, 2020
日本生物学的精神医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390846609819443456
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- NII論文ID
- 130007822019
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- ISSN
- 21866465
- 21866619
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可