神戸市立医療センター中央市民病院における家族性腫瘍相談外来の立ち上げについて

  • 林 信孝
    地方独立行政法人神戸市民病院機構 神戸市立医療センター中央市民病院

書誌事項

タイトル別名
  • Establishment of hereditary tumor counseling office in Kobe City Medical Center General Hospital
  • Progress status of a new medical service
  • 遺伝性腫瘍に対する診療体制構築の取り組み

説明

本邦におけるがんゲノム医療の急速な発展とともに、遺伝診療が注目を集め、医療者および一般市民それぞれからのニーズが増加しているが、遺伝診療における遺伝カウンセリングなどの実施体制の整備は、大学病院やがんセンターなどの大規模病院に留まっている。中央市民病院においても2017年までは遺伝カウンセリングを含めた遺伝診療の実施体制は未整備であったが、産婦人科における遺伝学的検査を含んだ臨床試験の受託を契機に、診療体制の構築を行った。遺伝性乳癌卵巣癌症候群を対象疾患として診療を開始し、悪性腫瘍に対する治療薬でPD-1抗体薬であるペンブロリズマブ(キイトルーダⓇ)のコンパニオン診断としてMSI検査が導入された事から、リンチ症候群に対しての遺伝カウンセリングも行っている。今後保険適応となるがん遺伝子パネル検査などにより、遺伝性腫瘍の原因遺伝子が同定される可能性もある事から、対象疾患の拡大が見込まれる。

収録刊行物

  • 神戸市立病院紀要

    神戸市立病院紀要 58 (0), 9-19, 2020

    地方独立行政法人 神戸市民病院機構

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390846609821059840
  • NII論文ID
    130007824996
  • DOI
    10.32301/kobecityhospital.58.0_9
  • ISSN
    24347590
    0286455X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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