化学プラントでのAI活用と安全性向上

  • 下平 博
    デンカ(株)環境保安部
  • 岩崎 哲嗣
    富士通(株)デジタル革新推進統括部
  • 宮田 信郎
    デンカ(株)生産・技術部 AI・IoT 推進室
  • 本堂 直浩
    日鉄ソリューションズ(株)IoX ソリューション事業推進部
  • 牧野 良次
    国立研究開発法人産業技術総合研究所 安全科学研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • Using AI to Improve the Safety for Chemical Plant Operation
  • カガク プラント デ ノ AI カツヨウ ト アンゼン セイコウ ジョウ

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抄録

<p> 国の施策である「スマート保安」について産官学を挙げて様々な取り組みが展開されている中,今回は化学プラントでの取り組み事例を取り上げた.</p><p> 産業界からは,AI 化実現のために必要な従事者各階層の役割,操業データの構造や課題を明らかにし,ゴールとして新たな知見の獲得とすべきとの提案がなされると共に,作業員の健康・安全を見守るシステムの稼働例が示された.また,海外事例として,IT 先進国のシンガポールではモータ健全性モニタリングシステム等の操業管理システム事例が紹介された.</p><p> 公的機関からは,災害情報センターが保有する事故情報データベースについて,検索結果を用いて既存プラントの安全性が再確認でき,AI への活用が提案された他,事故情報のAI 化に際しての約束事である辞書や教師データの検討例が示された.</p><p> 討議では,AI の活用には従来情報だけでなくアルゴリズムによる支援も必要であることや,AI 化に伴うリスクも想定すべき等の意見が挙げられ,参加者の理解が一層深まった.</p>

収録刊行物

  • 安全工学

    安全工学 59 (2), 68-77, 2020-04-15

    安全工学会

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