書誌事項
- タイトル別名
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- TYPICAL TYPE CYSTITIS GLANDULARIS PRESENTING URINARY RETENTION IN A YOUNG MAN: ADJUVANT THERAPY USING ORAL CYCLOOXYGENASE-2 INHIBITOR: A CASE REPORT
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説明
<p>症例は31歳,男性.2009年2月排尿困難と肉眼的血尿あり近医受診.腹部超音波検査で膀胱隆起性病変あり,東北大学病院紹介.膀胱鏡検査で三角部から頚部にかけて丈の高い乳頭状の粘膜変化あり.生検を行ったが,悪性所見を認めなかったため経過観察となり,2014年2月より転医となった.2014年8月腹部超音波検査で乳頭状腫瘤の増大あり,経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)を施行したところ,病理組織検査で腺性膀胱炎の診断であった.2015年8月に腺性膀胱炎の再発が確認されている.2016年12月,尿閉を発症して当院へ救急搬送された.膀胱鏡検査で三角部から頸部にかけて乳頭状腫瘤あり,TURBTを施行した.病理組織検査で腺性膀胱炎の診断であった.2017年5月,排尿困難の再燃あり,膀胱鏡検査で腺性膀胱炎の再発を認め,再度TURBTを施行した.腺性膀胱炎は増殖性膀胱炎の一種であり,尿閉の原因疾患として理解しておく必要がある.また,本疾患は1年以内の再発が多く,近年COX-2阻害薬内服による再発予防法が報告された.本症例でもCOX-2染色で陽性細胞が確認され,COX-2阻害薬の内服を開始した.内服開始後6カ月現在,腫瘍の縮小を認めている.</p>
収録刊行物
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- 日本泌尿器科学会雑誌
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日本泌尿器科学会雑誌 110 (2), 148-151, 2019-04-20
一般社団法人 日本泌尿器科学会