補助人工心臓の現状と今後の展開

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  • Current status and future of development of ventricular assist devices in Japan

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抄録

<p>近年本邦においても,ようやく経皮的補助人工心臓(ventricular assist device, VAD)や第3世代植込型VADが使用できるようになり,より高い治療成績が期待できるようになった。それぞれのデバイスには特徴があり,適応を十分に見極めたうえで,専門施設で使用する必要がある。末期重症心不全患者において,循環動態の破綻している症例は早期に機械的補助循環でサポートしながら,心臓移植登録,植込型VADなどの治療オプションが使用できるか評価を行い,心臓移植適応患者については植込型VADによる移植待機ブリッジを行う。また,重症心不全の比較的安定期の患者への治療のタイミングを見逃さず,良い治療成績の期待される時期に心臓移植登録や植込型VADを検討すべきである。近日中に本邦にも導入されるであろうdestination therapyは,心臓移植適応のない末期重症心不全患者に対する植込型VAD治療への道が開ける可能性がある。</p>

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