日本における新生児ヘモクロマトーシス実態調査:2010-2014年

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  • Survey on Neonatal hemochromatosis in Japan:2010-2014

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<p> 新生児ヘモクロマトーシス(以下NH)は,胎児期,新生児期に重篤な肝不全を引き起こす予後不良な疾患であり,同種免疫性胎児肝障害と推測されている.診断・治療が難しく,日本での診療実態についてはこれまで調査がなされていない.そこで2010年から2014年の5年間にNHと臨床診断された症例を対象に,その実態を明らかにするために全国調査を行った.275施設中197施設から回答を得た.該当症例は19例であった.日本小児栄養消化器肝臓学会の診断基準を完全に満たす症例は少なく,現状に即していない可能性が示唆され改定に至った.また,各施設で検査や治療の選択に大きなばらつきを認め,今後,検査,治療を標準化していく必要があると考えられた.さらに,NHは生後の状態が悪く必要な検査や治療を行えない症例も多く,胎児期での診断法や治療法に着目することはNHの予後を改善させる上で重要と考えらえた.</p>

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